バイアグラの誕生

green capsules

バイアグラをめぐっては、さまざまな「伝説」が存在します。
たとえば名前ですが、「バイアグラ(Viagra)」というのは製品名であって、薬学的な名称は「シルデナフィル」です。シルデナフィルはバイアグラの主成分であり、この成分がEDに悩まされない勃起を実現します。
「バイアグラ」という製品名を考案したのは誰なのか、データが今のところ手もとにありませんが、その人は「Vital」「Niagara」という二つの英単語をくっつけて「Viagra」という名称を思いついたと考えられています。「Vital」というのは「活力にあふれている感じ」を意味する言葉、そして「Niagara」はご存知「ナイアガラの滝」を意味する言葉です。活力にあふれた、ナイアガラの滝みたいな勢いを持つたくましい勃起を実現する……そんな意味が、「Viagra」という名前には込められているという伝説があるのです。

また、伝説と言えば、よりユニークでドラマチックなのは、この薬の誕生のきっかけになった出来事です。
バイアグラの誕生は、しばしば「タナボタ的なものだった」と言われています。
バイアグラを製造することで一躍、超有名医薬品メーカーとなったファイザー社は、もともとEDの薬ではなく心臓病の薬を開発していました。
製薬は微妙な手ごたえのまま進み、ついに臨床試験までこぎつけました。実際に人に投与して、薬の効果はどうなのか実地試験を行うのです。
結果は、心臓病の薬を開発するつもりだった研究チームにとっては満足のいくものではありませんでした。あまりかんばしい効果を得られる薬ではないことがわかったのです。

しかし研究チームの落胆は、やがて喜びへと変わります。
「自分たちは、心臓病の特効薬はつくれなかった、しかしED治療薬を完成できた!」ということが分かったからです。
臨床試験で薬を飲んだ被験者のうち、男性たちが残りの薬をなかなか返したがらなかったことから、それが発覚しました。
研究者は聞きました、「なんで返してくれないんですか?」
被験者はちょっと口ごもった末に答えました、「これを飲むと、ムスコが元気になるんだよ!」と。
ファイザー社は臨機応変な対応でこの珍事にのぞみました。心臓病の薬の研究をストップし、ED治療薬を完成させるための研究を本格的にスタートさせたのです。そして最終的に完成した薬こそ、ご存知バイアグラなのです!